H



Haendel, Ida (1960)
Haendel, Ida (1967)
Haendel, Ida (1995)
Haendel, Ida (2000 LIVE)
Haendel, Ida (2006 LIVE)
Haendel, Ida (2008 LIVE)
Hagner, Viviane (2004)
Hahn, Hilary (1996-1997)
Haitto, Heimo
Hall-Tompkins, Kelly (2006)

Hansen, Ørnulf Boye (2005)
Hartmann, Rebekka (2006)
Heifetz, Jascha (1935)
Heifetz, Jascha (1952)
Heutling, Werner (2000)
Hink, Werner (2000, 2002, 2004)
Hristova, Bella (2012)
Huang, Bin (2000)
Hubermann, Bronislaw (1942 LIVE)

 


A B C D E F G @ I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z &

J.S.BACH: chaconne




Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

Chaconne
1960
Moscow
chaconne=16:49
(MELODIYA D-07287/8  LP-USSR)
*VSG version



  1950年代、イダ・ヘンデルがモスクワで録音したとされる魅力的な小品集LP。
  シャコンヌを単独収録している。おそらく、ヘンデルのシャコンヌ初レコーディングだろう。
  このレコード、かつてはまぼろしだったが、その後ポーランドかどこかのレコード会社がアナログ復刻、ディジタル時代になるとCD化もされた。
  初期のメロディア盤は、今なお好事家の人気を呼んでいる。

  後年の情熱のかたまりのような演奏とはかなり違う。情念を秘めつつ、微に入り細をうがつごときていねいさである。
  悠揚迫らぬ、堂々たるシャコンヌだ。

  鮮明なモノラル、残響も適度。ヘンデルの艶やかな音色、息づかいが細部まではっきりと再現されている。
  すばらしい録音。


  ★★★★☆





Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

Chaconne
1967 LIVE
Montreal, Canada (EXPO '67)
chaconne=16:31 
(DOREMI DHR-7733  CD-CANADA)



  1967年のモントリオール万博でのライヴ。
  初出LPは、めったに出てこない珍品だった(CBC EXPO-12)。たぶんカナダのCBCが万博開催の記念に制作したのだろう。
  それをDOREMIがCD化してくれた。ありがたい。
  後年ほどの激しさはまだみられない。ひじょうに理性的である。演奏自体はいいが、ヘンデルらしさを期待すると肩すかしを食らう。

   録音は、こんなもんか、というレヴェル。疑似ステレオか。ノイズ処理をしているせいで、全体に音があまい。鑑賞に支障はないが、1967年ならもうすこしよくてもいい感じ。
   残響控えめ。直接音に迫力があり、臨場感は伝わってくる。
  もともとDOREMIの復刻はそれほどよくないので、オリジナルはおそらく本CDよりも高音質と想像される。


  ★★★☆   





Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

BWV.1001-1006
Sep & Nov, 1995
No.1 Studio, Abbey Road, London
chaconne=18:04
(TESTAMENT SBT-2090  CD-UK)



  ヘンデルは、バッハの無伴奏については、シャコンヌばかりを採りあげてきたらしい。
  シャコンヌ以外の無伴奏には、それほど手をつけていないようにも思われる。この全曲盤のほか、加DOREMIに第1ソナタの録音があるくらいではないか。
  シャコンヌへの思い入れは、ここでもやはり強烈で、そこへさしかかると、まるで人が変わったように、さらなる集中をみせる。音までもが変化したように聞こえる。
  とくに、このスタジオ録音盤は、後世に残すことを意識してか、その気魄はすさまじく、ときに狂暴と感じるときすらある。もはや鬼神と言っていい。
  彼女の場合、聴衆の有無は無関係である。演奏自体にすべてを賭けている。

  英テスタメントへのアナログ録音。
  録音良好。残響適度。奏者とマイクはやや近接。


  ★★★★
 




Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

Chaconne
Jul 23, 2000 LIVE
the Newport Music Festival, Newport, Rhode Island  
chaconne=16:58
(VAI AUDIO VAIA-1219  CD-USA)



 アメリカ南東部、ニューポートでのリサイタルをライヴ収録したもの。
 さすがに堂に入った演奏。終盤へ向けてますます熱を帯び、上昇していくさまが、まことにスリリングである。そして終曲の哀愁も、ベテランならではの奥深さだ。

 ステージからやや距離をとったライヴ感を重視した録音。音自体は悪くないが、もうすこし奏者にフォーカスしたほうがよかったかもしれない。

 ともにジャケにおさまっているのは、ほかの曲の伴奏をつとめているヴァレンティーナ・リシッツァ。腕達者な実力派ピアニストで、ヒラリー・ハーンとともに来日したりしている。


 ★★★☆  





Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

Chaconne
May 20, 2006 LIVE
Chelm, Poland
chaconne=17:01
(VAI AUDIO VAIA-1264  CD-USA)



   ヘンデルが、生まれ故郷のチェルム(ポーランド)へ、およそ70年ぶりの里帰りを果たした際の歴史的リサイタルをライヴ収録したもの。
   きわめて意欲的なプログラム。いきなりシャコンヌで始めている。悪魔のトリル、チゴイネルワイゼン、そしてこのシャコンヌ……いずれも彼女が過去にレコードした曲であり、まるで自分の半生を振り返っているようにも思える。
   シャコンヌの気魄はシゲティを彷彿させるほどで、まさに人間の輝きを見る想いがする。

   彼女は1928年生まれ。するとこのとき78歳。だが、1924年生まれという説もあり、もしそちらが正しいとすると82歳ということになる。まさに命の演奏と言うべきだろう。

   録音はさほどよくないが、ライヴ感は充分であり、歴史的コンサートの記録として聴くには、かえって迫真的である。


   ★★★★★





Haendel, Ida
イダ・ヘンデル

Chaconne
Apr 24&28, 2008
東京・麻布サウンドシティ、スタジオA (Tokyo, Japan)
chaconne=18:02
(RCA-Japan BVCC-31116  CD-JAPAN)



   イダ・ヘンデルが2008年、来日時にレコーディングした貴重なディスク。
   彼女のシャコンヌとしてはめずらしいほどにおだやかな演奏だ。かつての激しさは鳴りをひそめている。しかし、衰えとは違う。なにか、静かな祈りのようなものが伝わってくるのを感じる。これが彼女のシャコンヌ演奏の集大成と思っていいのかもしれない。
  ディスクにはこのほか、サン・サーンスやラロ、ブラームス、サラサーテ、モーツァルトなどが入っている。
  かつてのヘンデルなら、シャコンヌを序盤にもってきたと思われるが、ここでは真ん中に据えている(※ラストはモーツァルトのソナタ第34番)。

  以下は余談。
  31年前に一度だけナマで聴いた。
  1983年の大阪国際フェスティバルでの香港フィル公演だった。演目は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。
  小柄な方で、ヴァイオリンが、ヴィオラのように大きく見えたのを記憶している。
  アンコールでは、無伴奏ソナタ第2番からアンダンテを聴かせてくれた。
  終演後、プログラムにサインをいただいたのも思い出深い。


  ★★★★
  

 
  


  at festival hall, Osaka on 19/04/1983







Hagner, Viviane
ヴィヴィアン・ハーグナー

BWV1004
Sep 14-15, 2005
Jesus Christus Kirche, Berlin
chaconne=14:10
(ALTARA CLASSIC ALT-1016  CD-UK)



 音色が魅力。それほど明るくはなく、渋めだが、伸びやかで清澄である。とくにサラバンドにおいて、そんな彼女の持ち味が活きている。
 抑制された感情が終曲へ向かうにつれ解放されてゆくような、静かなドラマがある。

 録音については、残響がやや多めで、直接音にまとわりつくようなところがあり、音量を高めにしていると気になるかもしれない。
 数々の名録音が生まれたベルリン・イエス・キリスト教会での録音。

 ヴィヴィアン・ハーグナーは1977年、ドイツ・ミュンヘン生まれ。
 12歳でデビューし、翌年にはメータと競演している。
 現在の使用楽器は1717年製のストラディヴァリウス「サッセルノ」で、これは日本音楽財団から貸与された由。


 ★★★☆





Hahn, Hilary
ヒラリー・ハーン

BWV.1004-1006
Jun 17-18 Dec 23, 1996   Mar 23-24, 1997
Troy Savings Bank Music Hall, Troy, NY
chaconne=17:47
(SONY CLASSICAL SMK-62793  CD-USA)



(また天才少女?……)
  手垢まみれのキャッチフレーズに顔をしかめ、当初、なかなか手が出なかった。
  それが一聴して驚愕。
  もう、才能が違う。
  シャコンヌは18分ちかくかけているが、冗長な印象はない。のびやかで、スケールの大きさを感じさせるばかり。
  この録音に16歳で着手、17歳で完成させている。そしてこの内容。言葉もない……。
天才少女≠フ看板にいつわりなし。

  残響豊かも、直接音にもじゅうぶん配慮した録音。

  ヒラリー・ハーンは1979年11月27日、アメリカ・ヴァージニア州レキシントン生まれ。


  ★★★★☆ 
 




Haitto, Heimo
ヘイモ・ハイット

Chaconne
1956?
chaconne=12:33
in USA
(GABRIELL RECORDS  LP-USA)
*finnish violinist. his performances of Sibelius' works are very fantastic.



  このディスクに出くわしたとき、聞いたこともない人なので、ネットで検索をかけてみたところ、いろいろなことが判明した。
『There's Masic in Music』(1940年アメリカ。邦題『若草の歌』)という映画があるらしく、そこに同姓同名の少年(14歳)が出演している。音楽映画だという。しかも少年の役どころはヴァイオリニスト……。
 
  どうやら、このレコードでシャコンヌほかを演奏しているヘイモ・ハイットとその少年ヴァイオリニストは同一人物のようである。
  その生涯は波乱に満ちており、映画化されるほどだった。とてもここには紹介しきれない。

  1925年フィンランドに生まれる。ソ芬戦争で家族離散、40年にアメリカに渡る。ロス・フィルに入団。順風満帆かと思われたが、さにあらず。その後、結婚と離婚、ムショ暮らしまでも経験。釈放後、フィンランド人女優と再婚、演奏活動を再開するがままならず、結局、69年祖国フィンランドに帰国。99年スペインで客死した。86年には、彼の生涯をもとにした映画『ダ・カーポ』が製作されている……。
 
  A面にはシャコンヌのほか、ヘンデルのパッサカリア(for vn and cello)が入っている。チェリストは1番目の妻、Beverly Le Beck。製作年などデータの記載はいっさいない。
  製造元のGABRIELL RECORDSの所在地はオレゴンとなっている。すると彼がオレゴン州のキャピタル・シンフォニーの指揮者だったころの録音か。

  アナログのプライヴェイト盤。
  ジャケットは簡素である。写真と曲名を刷ったチラシのような印刷物を、プレーン・ジャケットに添えてあるだけ。ことによると、この写真は出演した映画の1シーンなのだろうか。
  いにしえのスタイルでグイグイ押してくる、きわめて突進力の強い、情熱的な演奏だ。

  残響を抑えた、直接音重視の録音。良好モノラル。


  最近、ハイット演奏のシベリウスのディスクが出た。一聴に値する名演である。共演はベルグルンド&フィンランド放送交響楽団という理想的な布陣。


  ★★★★





Hall-Tompkins, Kelly
ケリー・ホール・トンプキンス

Chaconne
Aug 30&31 Sep 15, 2006
Christ Church, Brooklyn (Bach)
chaconne=15:32
(MSR Classics MS-1278  CD-USA)
*She plays a Guarneri del Gesu 1732 violin "ex Kaston".



  シャコンヌ単独収録。
  安定したテクニックでていねいな演奏を聴かせる。音色も美しいが、やや平板か。流れに変化がとぼしく、おとなしい。
  これでもうすこしえぐりが効いていれば……と惜しまれる。
  楽器は、1732年製グァルネリ・デル・ジェズ "ex Kaston" 。

  おおむね良好な録音も、やや残響過多。


  ★★★





Hansen, Ørnulf Boye
オルヌルフ・ボイエ・ハンセン

BWV.1001/1002/1004
2005
Ringsaker Church, Norway
chaconne=14:07
(Bergen Digital Studio BD 7042CD  CD-NORWAY)



  バッハの無伴奏から、第1ソナタ&パルティータ、第2パルティータの3曲を1CDに収録。
  ピリオド楽器使用の由。18世紀の楽器というだけで製作者名などは明らかにされていない。

  現代的な鮮度には欠けるものの、ベテランらしい落ちつきがある。技巧的にやや難ありの部分もあるが、無理をせずに弾き進めている。大きな不満は感じさせない。
  ジーグで突然、場所を替えたかのように残響まみれになる。動きながら演奏しているのか、音があっちへ飛んだりこっちへ飛んだりする。
  シャコンヌは地味だがシックなおもむきだ。

  2005年04月、ノルウェーのリングサーケル(Ringsaker)教会での録音。

  オルヌルフ・ボイエ・ハンセンは、ノルウェーのヴァイオリニスト。北欧を中心に活躍しているもよう。1953年にステージ活動を開始した。ティボール・ヴァルガらに師事した経歴をもつ。


  ★★★☆





Hartmann, Rebekka

BWV.1004
Feb, 2006
chaconne=14:18
(FARAO CLASSICS B 108029  CD-GERMANY)








Heifetz, Jascha
ヤッシャ・ハイフェッツ

BWV.1004
1935

chaconne=13:11
(EMI CLASSICS CDH 7 64494 2 CD-HOLLAND)



  ヤッシャ・ハイフェッツ、最初の無伴奏パルティータ第2番の録音。
  達者なテクニックで軽快に弾き進む。すでにして100%ハイフェッツである。
  印象は、のちの全曲盤でのものとほとんど変わらない。

  1935年の録音も音質良好。

  彼はこのとき、第1ソナタ、第3ソナタも入れていた。いずれも、このCDに収録。ついでなのか、1925年録音のメヌエットも入っていて、これまたすでにしてハイフェッツである。


  ★★★

 




Heifetz, Jascha
ヤッシャ・ハイフェッツ

BWV.1001-1006
1952

chaconne=12:54
(RCA SMA 25092-R/1-3  LP-W.GERMANY)



  ヤッシャ・ハイフェッツ、唯一の無伴奏全曲セット。
  ソナタ第1番、パルティータ第2番、ソナタ第3番の3曲は1935年に録音していた。
  これは好き嫌いが分かれそう。全編にちりばめられたポルタメントを許容できるかいなか、がその分かれ目か。私は好きではない。
  しかし、このむせび泣くような音色には惹かれる。

  1952年、モノラル。
  年代を考慮しても音は今ひとつだが、適度な残響のせいか、聴きづらいほどではない。


  ★★★☆





Heutling, Werner

BWV.1004-1006
May, 2000

chaconne=13:47
(gutingi 227  CD-GERMANY)







Hink, Werner
ヴェルナー・ヒンク

BWV.1001-1006
Oct 29&30, 2000  Feb 17&18, 2002  May 30&31, Nov 16-18, 2004
群馬・草津音楽の森コンサートホール (Gunma, Japan)
chaconne=14:08
(CAMERATA CMCD 20101-2  CD-JAPAN)



  ウィーン・フィルハーモニーのコンサートマスターとして著名なヴェルナー・ヒンクの無伴奏全曲CD。日本のカメラータが制作したもの。

  名演でも凡演でもない。派手さも厳しさもない。メリハリに欠けており、地味で堅実だが、どこかしら、野原の真ん中で風に揺られている花のような自由さ、のどかさ、明るさがある。
  たまにはこういうのもいいかも。
  個性的な演奏を好む人、じっくりと聴き入りたい人は、かなりもの足りぬ思いがするのではないか。
  ジャケットはさらに無個性で、あきれるばかりのセンスのなさである。

  録音は、尖ったところのないまろやかな音づくりで聴きやすい。残響は「やや豊か」といったレヴェル。  


  ★★★





Hristova, Bella
ベラ・フリストヴァ

BWV 1004
Jul 23&24, 2012
South Reno United Methosist Church
chaconne=13:25
(A. W. TONGOLD RECORDS 20120192 CD)



   パルティータ第2番全5楽章完演。

   のびやかで明るい演奏。技倆も問題なし。
   ストレートで濁りのない音色も魅力だが、全体として模範的すぎるきらいもある。
   しかし、ジーグとシャコンヌではぐっと熱を帯びており、ジャケの紅いドレスのような情熱的な演奏を繰り広げている。

   録音まずまず。残響はみじかめだが豊かで、直接音を若干阻害気味。

   本ディスクには、ほかに、ジョン・コリリアーノ、ケヴィン・プッツ、ピアソラ、ミルシテインの無伴奏ヴァイオリンのための作品を収録しており、これらがむしろ魅力的だ。
   ケヴィン・プッツ( Kevin Puts )は1972年生まれの作曲家だそうだが、演奏されている"Arches"という作品集は、クラシックな作風でひじょうになじみやすい曲。

   ベラ・フリストヴァは1985年、ブルガリア生まれ。6歳からヴァイオリンを始め、12歳のとき、ザルツブルクでルッジェーロ・リッチのマスタークラスに参加、2003年には、カーティス音楽院で、ヴァイオリンをイダ・カヴァフィアン、室内楽をスティーヴン・テネンボムに、その後2010年には、インディアナ大学にてハイメ・ラレードに師事した。
   使用楽器は1655年製ニコロ・アマティ。


 ★★★☆





Huang, Bin
ビン・ファン

BWV.1004
Aug 24-25, 2000
Monastero di Bosse, Italy
chaconne=15:53
(Philarmonia PH0A007  CD-ITALY)



  中国の女性ヴァイオリニスト、ビン・ファンによる無伴奏。
  第2パルティータと第3ソナタを1CDに入れている。

  そうとうに想いのこもった演奏。とはいえ、気合いをむき出しにした、というようなものではない。強い祈りをこめているような、圧縮された光と温度を感じさせる。
  ビン・ファンは、森寂のなかを淡々と、さらには舞うように流れ抜けてゆくが、どこか愉しげでもある。サラバンドは、寂滅為楽の境地と言いたいほどの安らぎと静謐に満ちていて出色だ。
  音楽への奏者の想いがきわめて自然に解放され、自然なままに聴き手に届いてくる。
  なかなかに奥ゆかしきバッハである。

  なお、このCDは"Interactive track"入りで、簡単な作曲者、演奏者の紹介など、さらに、ジャケット・デザインを担当した Paolo Bertelli の、グラフィックスによるバッハ無伴奏の解釈なるものも入っている。
  パソコンで観られるが、もともとPCで聴いているならともかく、一般のステレオシステムで聴いていたのをまたそっちにセットしなおしてまで、観るのはひじょうに面倒くさく、また内容もたいしたものではない。あってもなくてもかまわない――といった程度のもの。ジャケット自体は悪くないと思う。

  ファンは1994年のパガニーニ国際で、二村英仁を抑えて優勝している。


  ★★★☆





Hubermann, Bronislaw
ブロニスラフ・フーベルマン

BWV.1004
Dec 06, 1942   LIVE

chaconne=15:10
(GCL-5001  LP-JAPAN)
*10inch



  往年の名手・フーベルマンのライヴ。第2パルティータ全楽章を完演している。
  放送録音のようだ。アセテート盤から起こしたものだろうか。

  ジーグが終わったところで客席から拍手が起こる。シャコンヌを前に、フーベルマンがポロンポロンと弦をはじいている。入念にチューニングをする気配が伝わってくる。
  演奏が終わると盛大な拍手が湧く。番組の終了アナウンスまで入っている。
  随所に顔を出すポルタメントなど、いかにも過去の演奏スタイルだが、聴き手の心をつかむに時代は関係ない。さすがは大家と思わせる大きなシャコンヌが聴ける。

  録音については、1942年にしてはかなりよい。チリチリ・ノイズ、正体不明なノイズが間断なく聞こえるものの、ヴァイオリンの音は鮮明だ。

  80年代に製造された日本製の10インチプライヴェート盤。80sで10インチとはめずらしい。録音自体は現在、CDで入手可能。


  ★★★☆ 



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