A 9
Abel, Jenny
Accardo, Salvatore
Accardo, Salvatore (1976)
Accardo, Salvatore (2007)
Ambartsumian, Levon (1998)
Apap, Gilles (P2006)
Arai Eiji 荒井英治 (2007)
Ayo, Felix (1974-1975)
Azizian, Sergei (1996-1997)
@ B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z &
J.S.BACH: chaconne
Abel, Jenny
ジェニー・アベル
BWV.1004
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chaconne=13:06
(PODIUM WOW-003 LP)
強烈な情熱と集中力の演奏で、一期一会のライヴに遭遇したような気分。
デジタルLP。
録音良。残響豊潤。
アベルのバッハ無伴奏は、このパルティータ第2番のほか、ソナタ第1番&第3番がある。
★★★★
Accardo, Salvatore
サルヴァトーレ・アッカルド
BWV.1004
chaconne=14:36
( I Grandi Interpreti della Musica GIM-08 LP-ITALY )
アッカルドはパルティータ第2番を、都合3度録音している。
これがファーストで、単独録音(※オリジナルは伊RCA)。2度目(PHILIPS)と3度目(FONE)は全曲のなかに含まれる。
二つの全曲盤は、まことにすばらしいもので、とくにPHILIPS盤は、数あるこの曲集ディスクのなかでも最上位をあらそう資格のあるものだ。
そこへいくと、なぜだろう、このイタリアRCAに入れたものはずいぶんつまらない。技術的にはなんら問題はないが、内容的に浅薄。魅力を感じないのである。
音はふつう。年代相応で、鑑賞には問題ない。
1960年代後半か、1970年前後までのものだろう。
★★☆
Accardo, Salvatore
サルヴァトーレ・アッカルド
BWV.1001-1006
Jan 17-24, 1976
chaconne=15:07
(PHILIPS 18PC-147/9 LP-JAPAN)
技倆、音色、内容と三拍子そろった名演。
たっぷりとうたい、えぐりも効いている。シャコンヌは緩急を駆使して、すごいうねりと流れを生んでいる。すさまじいばかりの迫力だが、粗さは微塵も感じさせない。
まったく、すばらしい。
30年後に全曲を再録音していて、あちらも名演奏だが、録音に問題がある。総合点ではこちらが上か。
録音優秀。音はなまなましい。アッカルドの力強い演奏と、美しい音が良好に表現されている(LPでの感想)。
私的には、この曲集ディスクのベスト3に数えたい名盤。
★★★★★
Accardo, Salvatore
サルヴァトーレ・アッカルド
BWV.1001-1006
Sep 24-29, 2007
chaconne=14:55
( fone SACD 061 SACD-ITALY)
アッカルド、およそ30年ぶりの全曲再録音。
09月26日はアッカルドの誕生日で、66歳の記念に入れたもののようである。彼自身、再録への 意欲はもちつづけていたに違いなく、おそらく最後の無伴奏ということで、さぞかし気合いも入ったことだろう。そしてそれはソナタ第1番やパルティータ第1番、同第2番を聴けば明らかだ。
さらに部分的に拾ってみると、パルティータ第1番のクーラント後のドゥーブルなど慄然とするばかりの気魄とスピードで、電流が走り抜けるような凄絶さであり、第2ソナタのフーガがまたすばらしい。第2パルティータのジーグも出色。その雄大な流れは他に類をみない。
残響過多の録音は評価の分かれるところだろうが、ともかく内容は最高。
★★★★☆
Ambartsumian, Levon
レヴォン・アンバルツミアン
Chaconne
Mar, 1998
Hugh Hodgson Hall (Georgia University)
chaconne=15:35
( ART CLASSICS ART-059 CDR-RUSSIA )
シャコンヌ単独演奏。
技巧的に問題はなく、空虚な演奏でもないが、メリハリに欠け、今ひとつ押し出しに欠ける印象はぬぐえず。
言ってみれば「ふつうの」演奏。
録音優秀。残響控えめ。近接マイク録りで聴きやすい。ステレオ感はそれほどない。
アンバルツミアンは1955年ロシア生まれ。モスクワ音楽院でコーガンやベズロドニーに学んだ。
★★★
Apap, Gilles
ジル・アパップ
Chaconne
P2006
chaconne=16:44
(Apapaziz Productions GKJ-00106 CD)
悠揚たる流れに陶然とさせられる。じっくりと仕上げた音楽がみごとである。テクニックも申し分ない。
なんの衒いも感じさせない楷書体の演奏。
これはいい。
全曲を聴いてみたいものだ。
残響過剰。演奏がいいだけに惜しい。
ジル・アパップは1963年アルジェリア生まれのフランス人という。
もともと現代音楽の人であり、現在はジャンルを超えて幅広い活動をおこなっているもよう。
これが発売されたころ、彼のHPは、ひじょうに怪しげな雰囲気につつまれていた。「このオッサンはいったい何者か」といぶかしんだものだったが、今はありふれたフツーの感じになっている。
★★★★☆
Arai Eiji
荒井英治
BWV.1001-1006
May 30/31, Sep 06/07, Nov 08/09, 2007
chaconne=14:20
( HERB Classics HERB 008/009 CD-JAPAN )
息詰まるような緊迫感とは無縁の、あっさりした聴き疲れのしない演奏。美しく、冷静であり、そつがない。
見方を変えれば、行儀がよすぎておもしろみに欠けるとも感じられる。
もうすこし、全篇に喜怒哀楽を表出させてもよかったのではないか。第3ソナタのラルゴの前に置いた長めのブランク、第3パルティータの刺激に富んだプレリュードなど、遊び心を感じさせてくれるだけに、なおさらそう思わずにおれぬ。
残響豊かな録音。
★★★
Ayo, Felix
フェリックス・アーヨ
BWV.1001-1006
Dec. 29, 1974 - Jan. 03, 1975
chaconne=14:35
( PHILIPS SFX-9626/8 LP-JAPAN )
フェリックス・アーヨが41歳時に、正月休みを返上して録音した無伴奏全曲。
第2パルティータの前半四楽章は安定感抜群。軽快でスイスイ呑めるウマ口の酒、吟醸酒といったおもむきだ。非常に心地よい。
シャコンヌになるとかなり力が入ってきて、どっしりとした純米酒に変化、熱のある演奏が展開される。終盤に顔を出す、若干の荒っぽさが惜しい。
録音はそれほどよくない。楽音はしっかり録られていて、音質も良好だが、空間に奥行きがなく、まとわりつくような残響がわずらわしい。
アーヨは1933年スペイン生まれ。イ・ムジチ『四季』で知られる。
ちなみに、オリジナルの外盤は2LPだが、日本製アナログは独自仕様の3LP。しかも豪華布張りボックス・ジャケとなっている。
★★★☆
Azizian, Sergei
セルゲイ・アジジャン
BWV.1004-1006
1996&1997 2001&2002
chaconne=14:35
( CLASSICO CLASSCD-411&161 CD )
セルゲイ・アジジャン(※Sergej Azizjanとも表記)は1957年、旧ソヴィエトのアルメニア生まれ。
1996&1997年にこのパルティータ全集、その後2001&2002年にソナタ全集を録音して全曲を完成させている。
テクニックは申し分なし。力強く、派手な無伴奏だ。
録音はよくない。楽器が遠いせいか、残響が少々うるさく、聴いていて疲れる。
P全集(右写真)のジャケが目を惹く。一見してシュルレアリスムを想起させる作品は、Giovanni Pelliccioli という現代画家の手によるものとか。
アジジャンは、この全集とはほかに、第3パルティータを1994年に録音していた。
★★★★
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